東京出張。自然派ワインとオーガニック・ワインの試飲会を二軒ハシゴして、ワイン脳を更新。
ワイン講師も務める知人にリードしてもらいながら、合計100種類近くのワインを試飲した。
自然派とオーガニックのワインを試し放題の幸せな状況。踊り出したくなる欲求をこらえながらの試飲は、想像以上にエネルギーを使った。プロはすごいなぁ。
ワインを選ぶ時、産地やぶどう品種、好きなテイストで選ぶのはもちろんだけど、「ジャケ買い」をする事もあると思う。
特に「自然派」と言われるものは、エチケットも情熱的で、おしゃれなものが多いから。
そして、生産者の想いを直に聞いたときに起こるのが「エモ買い」。
生産者の情熱を直接感じると、エモーションで買ってしまう。
このおじいちゃんのワインもそんな感じ。
ボルドーのアントル・ドゥ・メールにある13世紀のお城で作られるオーガニック・ワイン。
「僕もオーガニック生産者です」とおじいちゃんに伝えたら、「なに作ってるの???」と、大喜び。
「生姜だよ」って言ったらさらにヒートアップ。
おじいちゃんのシャトーでは、毎年、収穫祭の時に、赤ワインに生姜やシナモンなどのハーブを浸して振る舞うんだって。昔はワインの貯蔵技術が良くなかったから、薬草酒にして保存てたものが名残なんだとか。「生姜繋がりだっ」て、くしゃくしゃの笑顔で喜んでくれた。
自分も「生産者やっててよかったーっ」て、思える交流の時間。
気になるおじいちゃんのワインのお味は、とってもクラシックでオーセンティックなボルドー・ワイン。スタンダードの中のど真ん中だから、自然派系ワインなどを飲んだ後には、随分と保守的に感じるお味。
でも、このおじいちゃんの雰囲気と共に味わうと「この味この味」と言って、昔から変わらないこのワインを買い求める地元の常連さんが目に浮かんでくる。
「ボルドーAOC」と価格も手頃だし、そのローカル感がまた魅力的。
ワインを味わう時は「こんな安心感もテロワールとして楽しみたい」と、思えた素敵なワイン。